中部電力パワーグリッド(株)飛騨変換所見学記を掲載しました
2021年4月27日
日時 | 令和3年4月12日(月)13:00~16:00 |
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場所 | 中部電力パワーグリッド(株)飛騨変換所 |
参加者(敬称略) | 〔中部電力(株)〕阪口 正敏(元副社長)、水谷 良亮(元専務) 〔名城大学〕山中 三四郎 〔エース電機〕田中 久史社長 〔電気会〕宇佐見英三 、渡辺 典保、伊藤公一 |
説明者 | 中部電力パワーグリッド(株)送変電技術センター 飛騨直流連系工事所 洞所長他 |
今般、中部電力パワーグリッド(株)のご厚意により、中部電力パワーグリット(株)飛騨変換所を見学する機会が得られました。大変貴重な設備ですので、電気会の皆様にご報告致します。
1.飛騨変換所の建設背景
東日本大震災において電力の供給力が大幅に不足する事態が発生したことを受け、経済産業省において地域間連系線の強化に関する議論が行われ、東京中間部の連系設備について2020年度を目標に容量90万kWを増強することとなった。これを受け、中部電力パワーグリッド(株)は、飛騨変換所および500kV越美幹線から同変換所に分岐する飛騨分岐線の建設を進め、令和3年(2021年)3月31日に竣工運開した。
2.設備概要
設備概要図と写真を以下に示す。
【設備概要図】
【飛騨分岐線引込口】
【高調波フィルタ群】
【サイリスタバルブ】
【直流送電線引出口】
3.感想
今般、中部電力パワーグリッド(株)、中部電力(株)阪口様のご厚意により、飛騨変換所の各設備について詳細に、かつ丁寧にご説明いただき大変勉強になりました。説明していただいた工事所洞所長は、建設全体を指揮される立場の方で、その知識は細部にわたり豊富で建設工事全般はもとより、例えばサイリスタバルブの半導体素子の性能、高調波フィルタの高調波発生メカニズムやフィルタから周辺に漏れる電磁波の規制に関することまで、当方等の色々な質問にも的確に説明頂きその知識に敬服した次第です。2020年度中の竣工を課せられている中、新型コロナウィルス感染禍、加えてこの地域は竣工間際の冬季には雪が多く、作業が進められないという状況も多々発生したと拝察。このような状況において、計画通りに竣工させたことは想像を絶するご苦労と感じた次第です。年明けの受給ひっ迫時における系統連系試験は、毎日の試験実施前日の夜に最終調整が完了したそうで、関係者のご苦労、また、説明の節々に電気の安定供給への思い、電気を学んだ者として感謝と敬意を感じた次第。最後に、今般、このような機会をいただくことにお骨折りをいただいた方々に重ねて感謝お礼申し上げます。
電気会 伊藤公一